原価管理

鉄筋工事の工程と拾い出しと加工帳

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生産の5M

生産の5Mとは、?
①「人=労力」=「Men」
②「材料」=「Materials」
③「方法」=「Methods」
④「機械」=「Machinery」
⑤「資金」=「Money」
の五項目で、「生産手段」が構成されています。

原価管理

 工程管理で、作業要領や作業内容を正しい手順で「計画」して、 品質管理で、配筋が仕様の条件を十分満たしているかどうか「確認」して、 安全管理で、規則や安全が徹底確認されていることを「保持」して、 総合的に整い生まれることで”原価管理”も「安定」し、良好なトータルバランスの「施工管理」となります。

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組織の構成

 下の画像を参考にして、作業の流れもお金の流れも組織全体の構成の一部であることが解かります。 組織が大きくなればなるほど、組織全体の作業が分業化される傾向があります。 同様に資金も分配され当然間に中間業者を通さずに直接取引したほうが、 資金の分配も有利です。

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「見積もり」と「拾い出し」

 「見積もり」と「拾い出し」は、似ている作業ですが「見積もり」は予算「拾い出し」は出来高(=結果)です。 「見積もり」で定尺材料を仕入れて、「拾い出し」ではその定尺材料で加工して現場で取付ます。 どちらも事務的作業は、同じ方法で作業します。

 「見積もり」した数量で工場に鉄筋を仕入れる場合と、 「見積もり」した数量の金額で工事の契約をする場合の2通り有ります。

 「見積もり」と「拾い出し」の数量が一致する事が無い場合が多いです。 変更や追加等が有りますし、「見積もり」の数量は定尺材料を工場に仕入れるための基準の数値です。 「拾い出し」の数量は、実際に現場で必要とされる「重量」です。

 鉄筋工事の契約は、「見積もり」の定尺材料の「重量」が基本となりますが、 だんだん予算が絞られてきて、現在、取付手間の支払いは、切断寸法の「重量」で支払われる事が多くなりました。

 したがって残材があまりにも多い場合は、「拾い出し」ミスとみなされて「取付手間」から減額されます。 また、「見積もり」数量自体が不信に感じられる傾向に有ります。

 逆に「拾い出し」の「拾い落とし」があまりにも多い場合、 材料追加分の運賃を減額される事が有ります。

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価格崩壊

 長年の不景気により、元の価格自体が低価格化され続けているので、 当然、下請け業者となると取付単価も低価格化され予算が厳しい事が現実です。 現場での「配筋変更分」を請求しても末端の業者には、支払われない事実もよく聞きます。 また、「ダメ穴」・「釜場」・「人通口」・「スリーブ補強」・「スリーブリング」・「ベランダハッチ補強」等、 「t数込」の場合が多いようです。

 しっかりした組織は、
・「ダメ穴」=一か所一二〇〇円
・「釜場」=一か所二五〇〇円
・「人通口」=一か所四〇〇〇円
・「スリーブ補強」=一か所一二〇〇円
・「スリーブリング」=一か所五〇〇円
・「ベランダハッチ補強」=一か所一二〇〇円
程度の別料金は、常用証明にて加算してもらえる場合もあるようです。 (これらは、別料金でなければ割に合いません。)

 平成三年頃には、東京都の三多摩地区では、ラーメン構造で一tあたりの単価が四五〇〇〇円~四二〇〇〇円程度の平均単価でした。 それが毎年取付単価が下がり続けて、現在は、二五〇〇〇円~二四〇〇〇円程度の平均単価が多いようです。

 平成三年頃には、東京都の三多摩地区では、鉄筋業者の応援単価は一人あたり二〇〇〇〇円~一八〇〇〇円でした。 それが毎年取付単価が下がり続けて、現在は、一五〇〇〇円~一三〇〇〇円と聞きます。

 ラーメン構造での出来高計算は、一人あたり五〇〇キロとされています。

 仮に、現在のラーメン構造で一tあたりの取付単価を二五〇〇〇円として計算すると、 一人あたりの出来高は、一二五〇〇円です。 応援の作業員に、仮に、一人あたり一三〇〇〇円支払ったとして、 最初から一人あたり五〇〇円の赤字となります。

 最近は、応援でも「残業付き」という条件とか、 ”ここからここまでの部分が終了したなら、しまって下さい!”と「条件付き」という話も聞きます。

 鉄筋取付業者は、自分の現場だけでは売上が伸びないため(日程に空きが出るので!)に、 経営の中でも応援は大事なビジネスです。 現場の獲得も競争なら、応援の獲得も行く方も受ける方も競争という状態です。

 やはり、自然に仲のいい仲間同士の応援のやりとりとなるようです。

 現在の鉄筋取付業者の予算では、現実的に職人を雇用するのがむずかしく、 一人前の職人を雇用する場合、逆算すると精々一人一日「一〇〇〇〇円+残業代金」とういのが妥当な予算でしょう。 計算上は、一人一日数千円だとする事が現実的です。

 それが駄目なら、一人前の職人を「歩合制」で雇用するしかないでしょう。

 建築関係の業者は、サラリーマン化する事は難しく、 どうしても工期が限られているため、常用では作業の進行速度も遅くなり、 また、責任感に欠けて品質低下となりがちになります。

 そういう訳で、大きな組織程、鉄筋の加工・運搬・取付等分業化されます。

 取付単価が下がり、応援単価が下がり、現場のゴミの処理費や自動車の駐車場料金を台数分負担して、 建物のデザインや配筋方法が変則的な物件だったり、 配筋検査がますます厳しくなると予算自体が破壊されてきている事が現実です。

 現在、このような厳しい条件の中でよりシビアな「原価管理」が必要になります。

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業界の状況

 実際には、数年前から徐々に廃業している業者が多く、(=職人の人口は4割減です!) 各現場では応援を手配しようとしても職人不足で工期に間に合わせる事が、 困難な場合が多いようです。

 もちろん、この業界だけではなく社会全体が不景気なので、 仕方がない部分も有りますが、無理に仕事に飛びつくと足元をみられて、(=競争=予算の減額・数量ギリギリ) 大赤字となり末端の経営者などは自分の収入どころか、 逆に借金となるような価格システムです。

 バブルが崩壊して、竹下政権で消費税法案が通り「消費税が3%」となり、後に橋本政権で「消費税が5%」に上がり、 住宅消費がだんだん減少し、「姉葉設計建築事務所事件」でとどめを刺され、マンションの人気が無くなり、 単価が下がる一方でいて、地震対策や建築学の発展により「配筋検査」も厳しくなり、 おまけにデザインに凝った建物の注文が多くなると、利益となる要素がほとんど無く、 低価格の「限界」を超えています。

 現在、どの現場も、きびしい配筋検査を受ける前に是正を見抜ける現場監督が担当しています。 現在の現場監督は、ほとんどの場合1級建築士や1級建築管理技士の資格を所持している人が担当し、 検査ではNOミスの状態にもっていきます。

 おそらく、2012年現在の価格ラインが限界ではないかと感じます。

 実際には、日本は住宅が余っている事は事実ですが、 東北大震災後の復興のためのインフラ整備には、時間がかかっていて、 これから数年単位で復旧・復興のため大勢の建設関係の職人が時間を追うごとに必要になってくるはずです。

 また、本当は東北以外でもインフラ整備が必要だったり、 耐用年数の過ぎた建物もいっぱい有るはずです。 景気が悪いので解体もできない状況なのでしょう。

 しかし、解体して立て直す場合等、いつになるか解かりませんが、やがては来るでしょう。 そう考えるとけっして消滅できない・潰せない業界ではないかと感じます。

 その時には、人数も必要ですがその前に高度な技術力・施工管理は必須項目で、 高度な技術を身に着けた熟練工の存在が必要となるのは、必至ではないかと危惧します。 職人不足と少子高齢化は、将来の日本の深刻な社会問題と言えます。

 総合的に、この業界も特に価格面で構造改革が必要ではないかと、個人的に感じます。 そして、最後にはやはり人間性がものをいうのではないかと思います。

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人を雇用する時の注意点!

 鉄筋取付業者は、未経験者を面接する機会が有るかと思います。 いくら、人員が不足な状態だとしても、 相手を良く観察してから雇用する必要が有ります。

 下記の項目にあたる人は、明らかに物覚えが悪いはずです。 与えられた仕事の内容が理解できない人が多いはずです。

  1. 精神疾患の有る人(精神分裂病患者・人格障害・てんかん等~)
  2. 薬物中毒者
  3. プライベートの夜遊び等が激しい人(遊び人=「女・酒・ギャンブル」等)
  4. ただの馬鹿!
  5. 不真面目な人で、他人に影響を与えそうな人・あまりに態度が悪い人

 与えた指示を理解できない事が多い人は、雇用を避けた方が無難です。 技術を習得する事においての将来性が無いでしょう。時間の無駄となります。 1~2の人は、治療が先で、3~5の人は問題外です。

 鉄筋工というのは、一見~外見からして落ちこぼれ集団かのように見られる事が多い事は事実ですが、 実際には真面目で努力家・勉強家でないと務まらないし、学習能力が必要です。 外見よりも人間としての中身(ヤル気・努力)が重要なので、3~5の人は問題外です。 また、学歴よりも「能力・実力」を重視します。

 このような人を無理に雇用しても、組織自体の将来性は見込めないでしょう。 どうしても雇用したい人手不足の状態の場合は、 短期間の約束で雇用してみて様子を十分観察してからの本採用にするかどうか判断するべきです。 ( *細く長く着かず離れずのさしさわりの無い程度の良好な距離に留めておくと良いのではと思います。) 長期間作業が負担となり怪我でもされたなら、後で大きな負担(=債務)となります。

 また、鉄筋工事のための雇用のための面接の際に、 経営者の方でD10の1Mの鉄筋を12本と700円くらいの手ハッカー1本と結束線を用意して、 面接相手に実際に鉄筋を田の字に組み立てさせて、どの程度結束できるか?判断する事です。

 面接の際、体が大きく馬力が良さそうという事で、喜んで雇用を決めても、 実際に現場で初めて結束させると全然結束ができない場合が結構有ります。 また、よく言われますが”あまりにしゃべり過ぎる人間”は、将来性が期待できません。

 鉄筋工事は、確かに肉体労働である範囲が広いので、 健康的で体力や腕力の有りそうな人が将来性が有りそうに見えますが、 ”自分のやらなければならない事は何か?”という理解力や周りの人との協調性・チームワークの方が将来性において重要です。 体力や腕力が有っても一所懸命必要の無い材料をかついできたのでは何もなりません。

 ”人の話を良く聞く事!”・”素直に指示された事を実行する事!”が、どれだけできるか?どうか?が将来性に繋がります。 作業員は、指示された事の一つ一つをこなし経験を磨き互いに成長できる人材が望ましいのではないかと思います。 個人プレーは、禁物です。

 実際には女性の鉄筋工もいますし、体の大きい・小さい、体力・腕力の有無はあまり関係無いのです。 体が大きくて体力・腕力がいくら有っても、又、いくら経験が有っても、指示された事と違う事をするのでは将来性は有りません。 そういう意味では女性の方が、理解力や周りの人との協調性・チームワーク面で優れているかもしれません。

 それから、採用祝いという事で高額の作業道具、たとえば、 一万円位のハッカー等貸与しない方がいいのです。 未経験者は、よく梁底に落としたり無くしたりしますし、また、いつ辞めるか解かりません。 やる気が有れば本人が買います。

 一年くらい勤まれば、贈与したり、違う形で支援した方が本人も喜ぶでしょう。

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必要経費について

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 鉄筋取付業者は、結構必要経費が掛かります。

 経費節約のために、自宅兼事務所というのがほとんどです。

 自宅兼事務所なので、「水道光熱費」(=「水道光熱費」) ・「家賃」(=「地代・家賃」)・「駐車場」(=「地代・家賃」)の支払い料金を、 事業の規模に応じて「家庭」○割・「営業」○割と分けて算出します。

 自宅兼事務所なので、当然、事務用品(=「消耗品費」)や切手・はがき(=「通信費」)・収人印紙(=「公租公課」) 電話料金・FAX通信(=「通信費」)が常時加算されます。 また、電話機・FAX・パソコン(=「消耗品費」)等、壊れた場合に購入しなければなりません。 銀行振り込みの時は一件一件振り込み手数料(=「支払手数料」)が掛かります。

 移動する場合は、携帯電話・スマホ(=「通信費」・「消耗品費」)を絶えず所持して、 打ち合わせや取引先の付き合い(=「接待交際費」)にも費用が掛かる場合が有ります。

 ホームページを開設したり、求人広告を出した場合は、宣伝広告費が加算され、 打ち合わせや現場に移動する場合、自動車(=「原価償却費」+「公租公課」)を使用するので、 ガソリン代(=「消耗品費」)も時とともに算出されます。 一通りの道具・機械(=「消耗品費」)と結束線(=「消耗品費」)も必要で、 スペーサー(=「仕入れ」)持ちの現場も有ります。

 最近は、徹底して労災(=「福利厚生費」)が義務付けられ、たとえ一人だけしか雇用していないとしても、 鉄筋取付業者自体が加入していなければなりません。 また、通勤自動車が任意保険(=「損害保険料」)に加入していないと現場に駐車できない場合が増えています。 自動車は、所有しているだけで自動車税(=「公租公課」)、修理したなら「修繕費」が掛かります。 雇用している作業員を送り迎えする場合も多く現場の距離により、燃料代(=「消耗品費」)は、 うなぎ登りです。

 最近は、一服(休憩)の際には、ジュース(=「現場経費」)が出ない場合が多いようです。 現場では、昼食については「福利厚生費」は認められませんが、 残業時の作業員の食事(弁当)代金・ジュース・おやつの差し入れの際には、「福利厚生費」となります。

 毎日の作業日報を記載するのはあたりまえで、 作業員ひとりひとりの出勤・欠勤・残業を記録して給与(=「給与・賃金」)を計算します。

 応援の受け入れ(=「外注費」)も行き先(=「売上」)も同じように記録して、 自分の現場の出来高=「t数」を算出後に、「売上」と「支払」の計算をします。

 これら、すべてを仕分けして金額を算出しなければ営業は成り立ちません。 現場を実際に請け負っている親方(=責任者・世話役)は、昼間現場の管理が終えると夜には作業日報の記録をして、 応援の手配や打ち合わせ等絶えず連絡のやり取りを電話でします。 決算・確定申告時はたとえ少額でも赤字でも、数字を帳簿に算出しなければなりません。

 各取引会社に、請求日までに「t数」・「人工」を請求して、 「給与・賃金」の支払日には、計算した「給与」を支払い、 「応援代金」も会社別に支払日が違いよく確認の上、期日まで支払います。

 それらを他人に頼む場合、確実に連絡・伝達しなければ誤算する事が多く、 当然、「給与・賃金」の支払いが加算され予算に余裕が無くなります。 ということは、「利益」が減少します。 もし、奥さんが簿記でもできるのであればちゃんと「給与」を支給してやってもらう事で負担が減ります。

 奥さんと言えば、なるべくなら奥さんの方がしっかりした明るい奥さんの方が、 仕事に専念できるのは当然です。 たとえ、簿記など出来ない又はする余裕が無いとしても、家事の一部が苦手だとしても、 家庭の事をしきってくれて仕事に専念できる環境にしてくれる相手がより望ましいのです。 奥さんが家庭をしっかり守ってくれれば、安心して仕事に専念できます。 電話の応対や銀行振り込み等協力してもらえる事はいくらでも有ります。 陰に隠れた重要な大事なパートナーです。

 これら、すべてをこなして頭に入れ初めてビジネスが成立します。 歩く必要経費管理人とい言えるでしょう。 それなりに運転資金も必要ですし、その運転資金とプライベートのお金と分けて考えなければなりません。

 必要経費と言えば、サラリーマンの場合、会社で必要経費におとしてもらい給与とは別に支給される賃金で、 会社に貢献し営業のために一時個人で立て替えたお金を、給与といっしょに支払ってくれるお金です。

 必要経費が給与に加算されて湧いてくるイメージが強く、 中には、経営者に”経営者はいつでも必要経費で落ちていいな!”と感じる甘い考えの人が多いのに驚きます。

 経営者は、仕事の契約が決まるとほぼその仕事の価格の上限が決まります。 後の流れのその仕事に掛かった必要経費は、その仕事の価格からどんどん金額が引かれます。

 確かに、請求した金額が入金された時には、大きな金額に感じる場合が有ります。 しかし、その金額から様々な経費を引いて、外注に支払いして雇用している作業員に「給与」を支払いすると、 その大きく感じた金額がどんどん減少します。 自分の利益分が残り、割に合えばいいのですが、逆に足りない場合も有ります。 中には、金額に目がくらんでどんどん引かれるのを恐れ支払わずにトンズラ人もいます。

 支払いの事をよく考えて、お金の管理をしっかりする必要が有ります。 支払いをちゃんと支払わなければ後の取引と大切な信用が無くなります。

 それを考えると、経営者からすると無駄な必要経費など1円も支出したくないのは当然です。

 一見、華やかそうに見えますが自分にきびしくなければ続きません。 ひとつ間違えると社会に顔向け出来ずに地獄を見る事にも成ります。 よく言われる”「女」・「酒」・「ギャンブル」”には、十分注意して家庭に悪い影響を与えない状態にする必要が有ります。

 決して甘い事ではありません。 よく”10年職人芸”という言葉が有りますが、職人として10年必要なら、 経営者(=親方)としても10年の経験が欲しいところだと思います。

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共同経営について

 鉄筋取付業者(=経営者=自営業者)は、とにかくハードスケジュールです。

 現場の職長自ら鉄筋取付業者(=経営者=自営業者)であり、 複数の職人や見習いを雇用した場合には、早朝(だいたいAM 5:00~AM 6:00くらい)職人や見習い(若い衆)の自宅まで迎えに行き、 (*現在、一般的には特に「小さい現場」の作業を目的とする現場の駐車所が無く、 小さい現場の場合は近くのコイン駐車場に自費で作業時間中駐車し、 大きい現場の場合は現場内駐車場にその業者の通勤車両の台数分ゼネコンに駐車料金を支払ます。 なので、通勤車両を極力減らすシステムとなっている事が主流です。) 現場に行く途中にコンビニ(7~11・ローソン・ファミマ等)に寄り朝食を買い、 送迎用の車(=一般的にはワゴン車)の中で通勤中に朝食を取り、 ほとんどの現場の場合AM 8:00(*現場周辺の環境条件で、現場によりAM9:00~PM5:00までしか作業できない現場も有ります。)から、 安全朝礼開始時に「ラジオ体操第1」終了後>職長による>会社名(=1次鉄筋工事請負会社)・作業人数・作業内容・本日の(重点)安全注意事項を集合場所で発表します。 (*要:現場作業員全員参加。)

 ほとんどの現場の場合、 AM 8:00(*現場周辺の環境条件で、現場によりAM9:00~PM5:00までしか作業できない現場も有ります。)~AM 5:00の間に作業します。

 AM 10:00~AM10:30PMとPM 3:00~PM 3:30は、中途休憩で、 (*その間職長は、明日の応援の手配を”あちらや、こちらへ、~”携帯電話にて手配します。) 12:00(=PM0:00)~PM 1:00が昼食(休憩)時間で、大きい現場の場合職長は現場事務所にてPM 0:45~PM 1:00の間職長会議で打ち合わせをし、 PM 4:45~PM 5:00に「後片付け」、PM 5:00に現場終了(残業の出来る現場は、現場の状況により残業する場合も有ります。)、 帰宅>当然、早朝、自宅まで迎えに行った職人や見習い(若い衆)を今度は職人や見習い(若い衆)の自宅に送ります。

 それから、改めて鉄筋取付業者(=経営者=自営業者)の(本当の)帰宅となります。 当然、時間の経過を計算すると鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)本人の帰宅時間が1番遅くなります。 (だいたい、PM 7:00~PM8:00)

 という事は鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)本人は、 (早朝(だいたいAM 5:00~AM 6:00くらい)職人や見習い(若い衆)の自宅まで迎えに行き、 早朝、自宅まで迎えに行った職人や見習い(若い衆)を今度は職人や見習い(若い衆)の自宅に送ります。 ) 作業員の誰よりも1日の営業時間が長いという事になります。

 鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)本人の帰宅後、(だいたい、PM 7:00~PM8:00) 本人も人間なので夕食をとり入浴もして1日の疲れをとり、その後、本人の担当の現場の加工帳の作成に移ります。 (PM 9:30~PM10:00 )

 鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)本人の現場はほとんどの場合、 複数の現場を担当しています。なので、加工帳の作成は毎晩PM10:00~AM1:00まで、 翌朝PM 4:30起床してから早朝(だいたいAM 5:00~AM 6:00くらい)職人や見習い(若い衆)の自宅まで迎えに行く、 という毎日の繰り返しとなり、勿論、日曜・祭日も加工帳の作成に時間を費やします。

 ”何かを得るには、何かを失う!”という当然の方程式で、 すべて一人でカバーする場合、経費の節約となり利益も上がるはずです。 しかし、鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)本人も人間なので、 当然、ハードスケジュール過剰になれば「ミス」が多発します。 「ミス」が多発するという事は、”時は金なり!”で、直接自分の収入が減額されます。

 また、鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)本人が冠婚者でハードスケジュール過剰の場合、 家庭を帰りみる事が疎かとなり婦人に負担が及ぶ事となります。(*なので、健康でしっかりした奥さんが必要となります。)
 鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)本人が未婚者でハードスケジュール過剰な状態で交際相手がいる場合、なかなか”二人の時間”を持てず、パートナーと成るであろう相手に寂しい思いをさせる事となり、 ご縁が破断するケースが多くなる事が自然です。 自分の時間は、ほぼ「0」と考える事が当然(=自然)です。(*よく考えれば、誰でもわかる事です!)

 そこで、結構多くの人が合理的に考えるケースが、 鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)の共同経営です。 この共同経営というのは、鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)をすべて一人でこなす負担を軽減するために、 共同(複数の人員)で鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)の営業を協力してカバーし、 共同(複数の人員)で鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)を任務・分担するという合理的な考え方です。

 鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)をすべて一人でこなす負担を軽減するために、 共同(複数の人員)で鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)の営業を協力してカバーし、 共同(複数の人員)で鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)を任務・分担するというケースは一見すごくメリットが有るように思えます。

 鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)の共同経営の場合の多くは、 ほとんどの場合、一つは、現場の「打ち合わせ・実務の段取り・手配」、 もう一つは、「拾い出し作業・重量計算・事務(=請求領収等の金銭管理)」、 の二つに分担されます。

 一見すごくメリットが有るように思えるこの「共同経営」が、 ”実は、~?”、 ”>売上が良い時は、良い時なりに自分の取り分に(=もっと欲しいという)不満を抱き!”、 ”>売上が悪い時は、悪い時なりに責任の押し付け合いとなり!”、 いずれにせよ「地獄絵図」そのものとなるケースが多い、という事が現実です。 また、意見がいったんぶつかると方針も二つ割れて、各作業員も戸惑い、 当然、段取りにも影響して最悪の場合「売上」にも響きます。

 鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)の共同経営の場合、 ”親しき仲にも礼儀有り!”という事で、かなり細かい事まで共同経営者同士で、 覚書等契約書を作成しておきお互いの役割や分担方法や売上の自分の取り分を細部まで決めてから開業する必要が有ります。 最初の約束がはっきりしていない”いい加減な!”状態で、お互い儲けの事だけしか考えていない状態で開業すると、 十組が十組とも最後にはモメて>”間違えなく喧嘩別れ(トラブル)”となります。

 鉄筋取付業者(=経営者=自営業者=職長)の共同経営の場合、 徹底した経営計画でお互いに十分納得した上で開業するようにしないと、 最悪の場合借金の押し付け合いとなる可能性も有ります。(*儲けるはずが、大借金!) 十分に注意してから、必ず失敗しないようにしましょう。

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